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フルマラソンに初挑戦する方へ。「制限時間内で完走」は一番つらい目標です。

いつかはフルマラソンを完走したい!」

ランニングブームが続いている中、そう考えている人は少なくありません。
私の身近にもいます。

フルマラソンのレースの制限時間は5〜6時間というところが多いです。
そして東京マラソンは7時間。

「制限時間が6~7時間もあるからなんとかなるかも」と考えている方もいるのは事実です。

実際、制限時間が7時間ならば、完走するには1kmあたり10分で走ればいいのでなんとかなりそうな気がします。

でも、それが落とし穴です。
そして、それこそが一番つらい目標設定になります。

その理由を書いていきます。

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制限時間を通常の生活に当てはめて考えてみて欲しい

日本で一番有名なマラソン大会である「東京マラソン」を例にとって考えていきます。

まずスタートは9時です。
ここから7時間かけてゴールを目指します。

ゴール予想は16時です。

これだけ見れば「問題ない」と思うでしょう。

しかしです。
よく考えてみてください。

通常生活であれば、好きな時に水を飲んだり、食事をしたり、休んだりできます。
でも、レースが始まってしまうとそれはできません。

給水所は約5kmおき。
完走ペースの1km10分だと、自分で水を持たない限り50分に1回しか給水できません。

食事もそうです。
普段なら正午前後に昼ごはんを食べられますが、レースだとスタートしてから3時間後。
半分走ったか走っていないかくらいでしょう。
給食が用意されているのはハーフ(21km)以降の場合がほとんどです。

給食も自分で用意しない限り、3~4時間は何も食べられない可能性があるのです。

つまり、自分のタイミングで給水・給食できず、我慢しながら走ることになるのです。
つまりかなりの「非日常」ということを頭に入れておく必要があることは覚えてく必要があります。

なお、水と食糧を自分で持って走るのであれば問題ありませんが、少しでも早く走る努力をすれば「食糧を持つ」という負担は軽減されます。

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レースには「関門」というものがある

フルマラソンは生活道路を封鎖して行われることがほとんどです。
そのため、ランナー全員が通り過ぎるまで、道路封鎖を解除することはできません。
そのため「関門時間」というものが存在します。
(ちなみに関門がないレースもあります。ホノルルマラソンとか)

東京マラソンの場合をみてみましょう。
東京マラソンの制限時間は7時間です。

第1収容関門 5.6km 10:30
第2収容関門 9.9km 11:00
第3収容関門 14.6km 11:40
第4収容関門 19.7km 12:30
第5収容関門 25.7km 13:20
第6収容関門 30.1km 13:55
第7収容関門 34.2km 14:35
第8収容関門 39.8km 15:45
第9収容関門 42.195km 16:10

上の時間を見る限りでは1km10分で行けると思いますよね。
しかし、レースでは「スタートまでのロスタイム」というものが存在します。

制限時間ギリギリのランナーはスタートが最後方になります。
そうすると、東京マラソンの場合、スタートラインを越えるまで20~30分かかります。
これで制限時間は実質「6時間30分」

さらに、給水や途中トイレに立ち寄ることを考えると、さらに30分は余計にみておかなくてはなりません。

さらにさらに、疲労が溜まってスピードが落ちてくると、最初は楽にクリアできていた関門も、だんだんギリギリで通過するようになってきます。
そうなると考えるのは「ゴール」ではなく「関門時間」。
こうなると楽しく走るということはできなくなります。

体力が厳しくなっていく中、精神的にも負担が増えていくのです。
これば非常に厳しい戦いになります。

そうなると「実質6時間」で完走を目指す必要が出てきます。

6時間で完走だと1kmだいたい8分40秒くらいです。
歩きでは無理なペースですね。

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最後に

初めてフルマラソンのレースに出場する場合、まずは以下のことを頭に入れておいてください。

  1. 完走目標なら「制限時間-1時間」を目安とする。
  2. スタートラインを越えるまでロスタイムがある。大会によって違うが、東京マラソンレベルの参加者数だとスタートラインを越えるまで20~30分かかる。
  3. レースには「関門時間」が存在する。楽に超えられるようにペース設定を考える。

今回厳しいことを書いていますが、しっかり練習をしていけば問題なく結果を出せます。

フルマラソンはゴールまで長い道のりですが、多くの方が完走できています。
これを読んでいるあなたも完走できるはずです。

一緒に頑張りましょう。

 

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