カーボン入り厚底シューズが全盛となり、誰もが早く走れるようになる時代がやってきました。
カーボン入り厚底シューズはふくらはぎや太もも裏の「ハムストリング」という筋肉群により多くの負荷がかかります。
そのため、走るだけでなく筋力トレーニングが必要となってきます。
それと同時に、走るスピードが上がると足が地面に着地する時は「フォアフット」や「ミッドフット」と呼ばれるような足の裏の真ん中から前方で着地することが多くなるはずです。
ただ、着地がこの「フォアフット」や「ミッドフット」に移行してきた時、思ったよりスピードが出なくなったり、ケガが多くなったりすることがあります。
その原因はPC作業などを原因とする姿勢の悪さから「浮き指」と呼ばれる現象が起きている可能性があります。
今回はこの見逃しやすい「浮き指」についてお伝えします。
浮き指とは
浮き指とは、足指が地面に接していない状態のことをいいます。
写真のように立っているのに紙が床と指の間に入ってしまうような状態になってしまっているのです。
このような状態になってしまっていると接地していても足の指先に力が入らず踏ん張ることができません。
人は足の指まで使って立つことで、バランスの良い姿勢をとっています。
浮き指になると、カラダを支える指が地面から離れてしまっているので、指に力を入れて地面を踏ん張れなくなってしまうのです。
浮き指のまま生活するということは、姿勢をはじめとした全身のバランスが崩れることに繋がりやすくなります。
足指は、全て地面に接していることが大切です。
カカトに体重を移動させると足指が地面から離れていきますが、だんだんバランスが取りにくくなると思います。
それが浮き指の状態です。
体の重心の位置が踵側に移ってしまい、静止している時もランニング等で動いている時もバランスが悪くなってしまうというわけです。
浮き指になってしまう原因
浮き指は、大人だけではなく、小児にも増えており小学校卒業時には、8割の児童にこの浮き指が見られるとの調査報告もあります(参照:みらいクリニック)。
浮き指は普段の姿勢の悪さなど生活習慣による原因が多いと言われています。
姿勢が悪くなると体の重心が踵側に移動します。
そうすると猫背はもちろん、反り腰やストレートネックといった状態になってきます。
そこから肩こりなどの症状が出てきます。
地面に接地する面積が小さくなり、足の指で踏ん張れなくなればバランスを取れなくなるのは当然です。
静止している時にそのような状態であればランニング中はバランスがもっと取りにくくなります。
そして地面に力を伝えにくいため、スピードはあげにくい状態のはずです。
無駄なチカラも使えば、故障する可能性も出てくるわけです。
姿勢を正し、静止している時に足の指の腹・足の前のアーチ部分・カカトが地面に接するようになれば浮き指は防げます。
参考:足のアーチ
浮き指改善トレーニング
浮き指の改善には「足の指を使う」「足の指に力を入れる」ということが重要になります。
まず一つ目は足の指の可動域を増やす動的ストレッチです。
足の指と指の間に手の指を入れ、前後に動かします。
回数は左右10~20回前後やればいいでしょう。
なれてきたら状況に応じて回数を増やしてください。
二つ目は「タオル引っ張り」です。
床にフェイスタオルを敷き、足の指の力で自分の方に手繰りよせます。
これを左右10回前後づつやってください。
そして3つ目は「片足バランス」です。
浮き指気味の状態だとバランスを取るのが難しいと思います。
しかし、柔軟性が上り、足の指に力がつけば足の裏でバランスを取るのが楽になってきます。
最初はシューズを履いた状態で構いません。
最終的には裸足の状態でしっかりと片足バランスができる状態のもっていければベストです。
最後に
最近はスポーツ量販店などにいくと足の重心の位置をチェックしてもらえるマシンがあります。
無料でやってくれるところもあるので、時間があればやって見るといいでしょう。
その時に足の指の形があまり出なかった場合、浮き指予備軍と考えられます。
先に書いたトレーニングをするとともに、力が入れやすくなるインソールを使うことも選択肢の一つとして考えておくといいでしょう。
参考元:
https://mirai-iryou.com/shinryo/itamitoshisei/ukiyubi/
https://tential.jp/journals/finger_and_nail/floating_finger/001
https://fdoc.jp/byouki-scope/features/float-finger-improvement/