長年続けていると「慣れ」というものが生まれます。
最初はうまくいかないけど、経験を積み重ねることでスムーズにできるようになり、そのうち無意識でできるようになります。
ランニングも例外ではありません。
最初は少しししか走れなくても、継続して走ることで長い距離が走れるようになります。
カラダが長い距離を走ることに慣れてきた、ということです。
しかし、ランニング生活を続け、それに慣れてしまったことで逆に見落としてしまうものもあります。
その中でも「ランニングのフォーム」は一度身についてしまうとなかなか変えることはできません。
特にバランスの悪いランニングフォームが身に付いてしまうと故障しますが、そのフォームに慣れてしまうとなかなか修正することはできません。
それは、フォームを修正しようとする時に「形」だけにとらわれてしまうからなのです。
根本的にところから変えていかないと自分にとっての理想のランニングフォームは手に入りません。
今回は「ランニングフォームを修正する時の注意点」についてお伝えしていきます。
マネも必要だがそれより大事なことがある
フォームを重視するスポーツはいろいろあります。
野球やゴルフ、テニスなど道具を使ってやるスポーツや水泳や体操などもフォームをチェックしながらトレーニングをする選手がいます。
ランニングも例外ではありません。
走るフォームが良ければ効率のいい走り方ができ、楽に、そして力が発揮しやす苦なります。
ランニングのパフォーマンスを決めるのは「最大酸素摂取量」「無酸素性代謝閾値と乳酸性閾値」「ランニングエコノミー」の3つです。
マラソントレーニングをする時、長い距離を走るトレーニングだけでは走力の向上は見込めません。 マラソンのトレーニングをする上で、ランニングのパフォーマンスを決める要素がなんなのかを理解しておく必要があります。 ラン[…]
マラソントレーニングをする時、長い距離を走るトレーニングだけでは走力の向上は見込めません。 マラソンのトレーニングをする上で、ランニングのパフォーマンスを決める要素がなんなのかを理解しておく必要があります。 […]
マラソントレーニングをする時、長い距離を走るトレーニングだけでは走力の向上は見込めません。 マラソンのトレーニングをする上で、ランニングのパフォーマンスを決める要素がなんなのかを理解しておく必要があります。 ランニングの[…]
仮にカラダが最大酸素摂取量とAT値・LT値が高く高性能ボディでも、フォームが悪いとランニングのパフォーマンスを決める要素の3つ目であるランニングエコノミーの値が下がってしまいます。
そうなると自分の能力を十分に発揮することはできません。
そのため、自分にとってできるだけ効率のいいフォームに修正していく必要があるのですが、ここで覚えておかなくてはならないことがあります。
それは外から見える「形」からフォームを修正しようとするのは難しいということです。
世の中には写真や動画、そしてイラストでトップ選手のフォームや効率のいいフォームを確認することができます。
そしてそれをマネをしようとすることはできます。
しかし、そのマネをしたフォームが正しくできているのか、そして自分のフォームとマネをしたフォームに違いが出ているのか、そもそもそのフォームが自分にあっているのか。
これらを確認するのは大変です。
少なくとも自分の走っている姿を撮影してもらわないとチェックするのは難しいでしょう。
もしかしたら撮影してもわからないかもしれません。
では、どうしたらいいのでしょうか。
それはフォームを修正する時は自分の意識から変えていくということなのです。
どこを意識すればいいのか
一般市民ランナーが意識するのは、カラダ全体ではなく、走るために必要なカラダの各パーツです。
形から入ろうとするとカラダで大きく動いているところばかりに注意が入ってしまします。
そのため、「腕振り」「足の動き」に目がいってしまい、それだけをマネてしまうということが起きます。
しかし実際に長距離を走る場合、意識するのは「骨盤」「肩甲骨」「姿勢」の3つです。
走る基本として考えているのは「こけし走り」です。
骨盤・肩甲骨・姿勢の頭文字をとって「こけし走り」と呼んでいます。
僕が所属しているチーム、ニッポンランナーズで走りの基本となっているメソッドです。
簡単にいうと、
骨盤の前傾・肩甲骨の動き・正しい姿勢を意識して走りましょう!
という走り方になります。
参照元:https://running-college.com/2021/03/19/abs-training/
そのため、フォームを修正は走っている時には、
- 骨盤が前傾し股関節が動いているか
- 肩甲骨が動かして腕が触れているか
- 猫背にならず正しい姿勢で走れているか
この3つに意識を集中することが重要になります。
「骨盤の動き」「肩甲骨の動き」「正しい姿勢」は自分でその場所を意識ししないと実感することはできません。
そしてこれは動きをマネするだけではできません。
さらに日常生活から「骨盤の動き」「肩甲骨の動き」「正しい姿勢」を意識して動けば、いざ走る時に機能してくれることでしょう。
形からではなく意識を変えていくことが自分にとっての効率のいいフォームを手に入れる近道でもあるのです。
最後に
日本でそして世界で活躍するランナーは、フォームがキレイで、格好良く見えます。
そして効率のいいフォームで走るため自分のポテンシャルを引き出せています。
一般市民ランナーである私たちも見習うところはあります。
しかし走るスピードが違いすぎるので、フォームのマネをしてもスピードが上がらなかったり、もしかするとカラダの一部に負担がかかりすぎて故障するかもしれません。
自分のフォームを修正するには、形を真似るのではなく、動かすべきところに意識を集中することに専念して自分にあった理想のフォームを手に入れることが重要なのです。
参考資料