ランナーが強くなるためにやることは、まず走ることです。
しかし「走る」という動作だけでは筋力を上げるのに時間がかかってしまいます。
そこで【筋トレ】をする必要が出てきます。
僕が日常的にやっているのは腹筋・腕立て伏せ・スクワットです。
腹筋は走る姿勢を保つために重要な筋肉なので二種類やっています。
しかし、ウエイトトレーニングというものは全くしていません。
自重トレーニングで十分鍛えられるという考えを持っているからです。
そして「走るトレーニング」を効果的にすることで「走るための筋肉」だけを作ってきました。
そこから「長距離ランナーはウエイトトレーニングは不要」と考えるようになったのです。
今回は「俺流ウエイトトレーニング不要論」についてお伝えしようと思います。
なぜ長距離ランナーにはウエイトトレーニングが不要なのか
スポーツによって使う筋肉は違ってくるのは当然です。
スポーツの種目によって選手の見た目が違うのはそのためです。
世の中にスポーツはたくさんありますが、各スポーツで選手の体つきは違いますよね。
陸上でも短距離・長距離・投擲・跳躍でも体つきは違います。
動きに必要な筋肉はその動きの中で鍛えられます。
野球なら野球の動きの中で、短距離は短距離のトレーニングの中で、自分が取り組むスポーツの動きに必要な筋肉が鍛えられていくのです。
ただ陸上短距離など瞬間的にパワーを出さなけれなならない競技では、動きのトレーニングだけでは飛躍的な筋力の向上が見込めないかもしれません。
そのために「ウエイトトレーニング」が必要になってくるのです。
マラソンをはじめとする陸上長距離種目はどうでしょうか?
長距離の選手は長く動き続けることが最優先。
ラストスパート時など瞬間的にパワーを出すことも必要ですが、それよりも長時間走り続けるための「筋持久力」の方が重要です。
そのためウエイトトレーニングで筋肥大させる必要はないと考えます。
また、長距離ランナーは「カラダは軽く」が基本です。
地面からの衝撃を和らげたり長時間カラダを移動させなければならないことを考えるとカラダが軽いにこしたことはありません。
筋肉を増やすというより無駄な筋肉と脂肪を削ぎ落とさなければなりません。
そのためウエイトトレーニングをするなら、走った方がトレーニングになります。
走るために必要な筋肉は走る動きの中でつけるのです。
目指すは「アフリカ系黒人ランナー」のような、細いけど体幹は頑丈というカラダです。
「自重筋力トレーニング」のススメ
ある程度のレベルになってくると、走るだけでは足りなくなってきます。
走るスピードが早くなり筋力がないと走っている時にカラダが横にブレたりしてきます。
カラダがブレないようにするためにはカラダを支えるための筋力が必要なのです。
また走れば自然とカラダを支えるための筋力はついてきますが、スピードを上げて走る機会が増えると故障する確率も高くなります。
疲労の蓄積からケガをしやすくなるのです。
僕は肉離れや膝痛、腸脛靭帯炎を何回も経験しました。
そのため、30km走などをして短期間にたくさん走った時は、走る代わりに筋トレをして足は休ませるが筋肉は鍛えるということをしています。
やっている筋トレは腕立て伏せ、腹筋、懸垂、スクワットなどの「自重トレ」のみ。
長距離に必要な「遅筋」を鍛えるには、市民ランナーレベルであれば、これで十分です。
最後に
長距離では瞬発力より筋持久力の方が大事なのです。
ウエイトトレーニングで筋肥大させることは、エリートレベルのレースを目指さない限りその必要性は少ないと考えます。
ウエイトトレーニングに時間をかけるなら走りましょう。
実力が上がってきてスピードを上げて長い距離を走るようになると、疲労がたまり故障しやすくなります。
疲労が溜まってきたら、走るトレーニングの量を調整し、走らない日は補強運動をするなどして「自重筋トレ」で基礎的な筋力をアップし、体幹を鍛えましょう。
それでもウエイトトレーニングがしたいという方は、軽いウエイトで回数を多くやるといいと思います。
そしてウエイトトレーニングのあと必ず走ってください。
ウエイトトレーニング後に走ることで刺激を与えた筋肉たちが走りの筋肉に変わることでしょう。
自重トレーニングをするとき、ちょっとした器具を使うと効果が上がります。
興味がある方は使って腕たせ伏せや腹筋などをしてみましょう。

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